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17/2/28 音楽ノート|2015年~今年にかけて録音していたオリジナル曲や、20年前、子供の頃に作った曲など……たぶん30曲くらい追加。

2016年1月3日日曜日

『零~濡鴉ノ巫女~』の話をする Part2

昨年9月に一度、このゲームの話をした。

ざっくりまとめると、操作性の悪い理不尽なアクションであり、女の子はエロい、ということになる。
年末にようやくクリアしたのだが、大筋で感想は変わらない。

まず、操作性について。
これはクリア後、幾つか他のレビュアーのレポートを読んでみて、それにも書かれていたことであるが……確かに慣れればなんとかなる範囲であった。
歩きは遅い、視界は定まらない、いま自分はなぜ不利なのか? というストレスを、ゲーム視点のアングルと怨霊との距離感、それからゲームシステムの理解によって補えば、確かに進行はスムーズになる。

例えばラスボスは初見NORMAL難度でやってもどうもうまくいかなった。
まず水中戦で、「もったりもったりと足を動かす主人公」vs「上空から高速突進してくるし、雑魚をいっぺんに5体召喚するし、その雑魚が主人公を囲んできて、特定行動をとらない限り定期的にダメージ&ノックバックさせられるし、という状態」をやらされる。
爽快感ゼロどころか負の値である。

これがEASYにしたところ、一発でクリアできた。
召喚される雑魚が少なく、ボスの突進を制止できるチャンスは極端に多い。なので、敵との距離も取りやすいし、攻撃に適したタイミングも理解しやすく、気持ちにもマージンを持ってプレイできる。
で、それでクリアしてからNORMALで再挑戦すると、これがノーミスでクリアできたりする。

そもそもが、意外にでかいWiiUゲームパッドをカメラに見立て、消えたり飛んだり突然突っ込んできたりする幽霊をジャイロ操作を駆使して撮影するゲームだ。操作性にクセがありすぎる。
(オプションでスティック操作オンリーにもできるが)
なのに、チュートリアルしてくれるのはカメラの撮影方法と、ゲーム視点を主人公の視界に合わせる(正面を向く)方法だけで、戦い方についてはちゃんと教えてくれない。

だから、プレイヤーがこのゲームをちゃんと楽しむためには、ゲームの進行に合わせて自然と上達していくことを求めるのではなく、EASYから始めて感覚を掴み、何をしたら大ダメージでどう動いたら被ダメージを抑えられるかを能動的に考える必要が生じ得る。
(無論、シリーズ共通らしい、シャッターチャンスやフェイタルフレームといった基本の攻略法を押さえた継続プレイヤーならその必要はないと思うが、これは新規参入者の場合である)

よくネット上では「大して難しくはない」ゲームとされているが、一方で「慣れるまでが大変だった」というテキストも見られる。
>ノーマルでも最初はなかなか難しく感じるが、慣れるとそこまで難しくはない。
http://zero6wiiugdb.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%2F%E6%93%8D%E4%BD%9C%E9%96%A2%E9%80%A3
実際以前の記事でも書いた通り、回復アイテムが馬鹿みたいに入手できるので、一発死攻撃以外で困ることはあまりない。そういう意味で難しくはない(クリアは困難ではない)が、「楽しくゲームをできるまで」は不親切なゲームと思う。

そこに至るには、
回避ボタンを押しても「主人公の後ずさり距離」より長く突進してくるため結局ダメージを受ける攻撃や、
「ヌッ」と現れる瞬間もなく歩いてたら突然手首を掴まれるという、ホラー映画だったらコマが落ちたとしか思えない手段でダメージを与えてくる敵や、
大体複数出現するため一度食らうとハメられる飛び道具や、
回避すると勝手に向きを変えるためどっち向いてるか解らない主人公……
といった要素を解消する必要があるため、うまくなればなるほど「爽快になる」のではなく「ストレスが軽減される」――ゼロがプラスになるのではなく、マイナスをゼロにできるというデザインであるように感じられた。

さて。

操作に関しては愚痴を書いたものだが、ゲームの雰囲気、ストーリーについては、非常に魅力的だったと言わざるを得ない。

視点がダメだ、アクションがダメだ、システムがとっつきにくい、とさんざん言いたいことは言いたいのだけれど、最終的に感想として残ったのは、エンディングを迎えたキャラクター達の今後や、舞台となる日上山の因習の考察ばかりである。

ストーリーシーンが基本的に「何か深刻そうなキャラクターのふるまい」のみで心理・状況の説明がだいぶ削がれているため、 全部が突発的で根拠のない行動に見える。
しかし、道中で拾うことのできるメモや文献から、
日上山は「そこで死を迎え、水に還ることが神聖とされる神山、および自殺スポット」であること、
山周辺の地域には、人の死と最期の想いを受け止める役割を持つ巫女がいること、
彼女たちは人身御供として匪(はこ)の中に閉じ込められ放置される因習があること……が解り、
そこに、「巫女の素養は人の死に触れることで培われる」といった設定や、主人公やサブキャラクターが命を狙われ、何度も匪に入れられそうになるのは、彼女らにその素養があったからといったエピソードが重なることがやや解るようになる。
だから、その「巫女の素養を持ってしまった」、或いは「そういった人に巻き込まれた」がゆえに、夜であろうと雨であろうと、大した装備もせず山登りをしちゃっているのである。

いや、やっぱりどうかと。
いくら「人が死の間際に見るというマガツヒ」と「夕陽」を重ね合わせ、「死に惹かれる登場人物」がその夕陽を見て動き出すとはいえ、日中はなにをしているんだ、この人たちは。
 
野暮なのでやめておこう。夜行ってこそのホラーゲームと思えば。

ともかく、考えるほどにじめじめしたバックボーンがあり、数人は絶望的な死を迎えることになるわけで、時にそれが(あくまで物語作品に抱く余韻として)心地よい切なさとして感じられる。
特に儚いキャラクターが「冬陽」で、集団入水自殺未遂の後、同性の想い人「春河」と2人きりで死ぬことを望むようになる人物。
一方春河は、自殺未遂が原因で巫女の素養を持ってしまい、それで日上山へと向かうのだが、冬陽は「春河が一人で山に行くわけがない(=自分を置いて自殺する筈がない)」と考えており、いわば心中するために山へと向かうことになる。

春河はとっくに巫女として匪に詰められてしまうのだが、冬陽はその幻影を追い、そこで死んだ他の巫女の霊と同調して、強制的に首切り自殺をさせられる――という流れである。

https://www.youtube.com/watch?v=yBpnO4pWbqk&feature=youtu.be&t=42m2s
※該当シーンを含む動画(youtube)

生前はもう少し楽しそうだったのだろうか、幽世では幸せであるだろうか、という思いを持たせる、幸薄いキャラクターだ。
以前の記事でも、緩急の緩が無いと書いたが、最後までその調子であり、平和で心穏やかである登場人物たちを見ることが、全く適わない。

以上を踏まえて、このゲームは以下の方におすすめしたい。

・難易度EASYや回復薬ごり押しに抵抗の無い人
・百合に抵抗の無い人
・びっくりさせてこないホラーゲームを求めている人
・WiUゲームパッドの「布団で寝ながら遊べる」以外のありかたに疑問を感じている人
・二次元におけるダウナー系美少女が好きな人
・コスチュームチェンジにご褒美感を感じられる人
・脚が好きな人

――最後に。
ここまで書いた「これがダメだ、でもね……」といったフォローにあてはめることのできない、本当にダメで残念な点をひとつ。

このゲーム、体が雨や地形、敵の攻撃で濡れると徐々に濡れメーターが溜まっていき、「見た目がエロくなる」「敵からのダメージが多くなる」「与ダメージも多くなる」といった効果があるのだが、基本的に雨が降ってばっかりだし、普通に膝まで水につかるマップが多すぎるしで、そもそも濡れてないことが無い。
「しまった、ここで水を食らったか!」だの、「エーッ、ここのボスは水場か」だの、「どうせダメならわざと水に濡れて逆転に賭ける!」だのいったものがなく、大抵濡れている、というのはゲームコンセプトとして、大変イマイチであると思う。
 

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