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17/2/28 音楽ノート|2015年~今年にかけて録音していたオリジナル曲や、20年前、子供の頃に作った曲など……たぶん30曲くらい追加。

2016年8月26日金曜日

私の救済 2

昔から漫画を描いたり、文章を書いたりするのが好きだったのはこれまでも度々表明していたことで、その中でも特に古いのが『最強! どくろ軍団』という、小学生の頃、罫線つきのノートに書き溜めていた漫画群である。
雑記 noise 痛快不良漫画『最強!どくろ軍団』について

その次に描いたものが、世にも恥ずかしい、『WDT』という漫画であった。

世にも恥ずかしい、といっても、子供が誰に見せるあてもなく自己満足のために描くものであり、そこに多少の初々しい情熱が混じっていたところでよくある話なのだが、やはり当人にとって後から振り返ることはあまり気持ちの良いものではなく、今になってようやくある程度の客観視ができるようになったものだ。

WDTとは、ワールド・ディフェンディング・シーフの略であり、つまりは、私腹を肥やす「悪い」権力者からひと財産を奪い世に還元する義賊である。
この、WDTを名乗る10人の若者たちを主人公にした話だ。

ちなみに、そんなに英語が得意な学生時代ではなかったから、この文法は恐らく1990年発売のマイナーシューティングゲーム『宇宙警備隊SDF』からとったと思われる。
スペース・ディフェンディング・フォースでSDFだ。

ともかく、そうした、義賊を吹聴する年頃の男女の集まりであるから、毎度なんらか悪いターゲットがおり、その強固なセキュリティや手練れの用心棒に対し、智恵と若さで対抗し、時にはピンチを迎えながら、やがては出し抜いて大団円を迎える話であるように思う。

そうではないのだ。

シーフ業はオープニングのエピソードとして「ひと仕事終え、警察に追われる好漢たち」として描かれるのみであり、間もなく彼らは盗んだ秘宝が世を混乱に貶める魔生物の召喚媒介であることに気付き、関東全土を巻き込んだ決戦に向かう、という筋立てなのだ。

いや、筋としてきれいにまとまっているとは思うのだけれど。なんで、そうかな。

今思い起こしてみると、10人のキャラはそこまで区別されていない。

・リーダーではあるがイマイチ他のメンバーに手柄を取られ、へっぴり腰を見せる主人公。
・その情婦。(特技:アーケードゲーム)
・メンバーの中で特に冷静沈着であり、火器の扱いにも通じている主戦力の男。
・血気盛んなトラブルメーカーの男。
・その情婦。(よく覚えていない)
・占いを趣味とする暗い女。
・WDTをサークル活動のように捉えている反面、その楽観視がメンバーの心のよりどころとなる女。
・あと、
・覚えて、
・いない。

本当に10人もいたっけかなあ。8人くらいだったんじゃねえかなあ。それでも1人覚えてないけど。

さておき、そうした複数人が徒党を組んでなにか犯罪的なことをしているというわけで、似た構図としては、見たことはないけれど『オーシャンズ11』のようなものなのではないだろうか。
ただ、特にそんなにいる意味もないし、どちらかといえばちゃんと個性をつけてあげて、1話1話、クライムアクションに仕立てあげたほうが面白いと思われる。今となっては。

時代は2000年の少し前。
バイオハザードが大ブームになった。
私も学校の帰りに鈴木くん家に寄って、バイオハザード2のプレイを眺め、夜道にいやなものを感じながら帰ったのだ。

どうでもいいがバイオハザード2以外にはリッジレーサータイプ4をよく遊んでおり、そのタイトルコールを真似したものである。
「バァイオ ハッザァド ツゥウー」と、
「リッジレィサァ タイプフォウ」だ。
そのうち混ぜるのが流行るようになり、
「(おどろおどろしく)バァイオ ハッザァド……(急にはっきりと)タイプフォウッ」といって遊んだ。
くだらない話である。

そんな環境下にあって、ゾンビもの、バイオハザードものに一種憧れに似た興味を示すのは、当時の中学生男子にとっては自然であったのではないかと思う。
だから、怪盗ものを作る気はいっさいなく、あくまで、モンスターパニック的なものを描きたかったのだ。その主人公として、自身に手の届く投影対象である「無軌道な若者の集団」を据えるにあたり、なんらかの戦闘能力を持っていなければ不自然であると思い、わざわざ、盗賊集団としたのだ。

さて。

最後まで「描き」はしなかったものの、オチまでは「考えて」いたはずだが、最早その構想すら殆ど忘れてしまった。
先日の記事のように誰かの特定の成長物語ではなく、単に残虐描写を描きたいだけのもので、WDTメンバーにも死人が出るシナリオであったはずだから、なおいっそう、印象に残っていない。

幾つか覚えているシーンがあり、暗い占い師が悲劇を予期するシーンでガラスコップが割れるのだけれど、とにかく迫力ある構図を描きたくて、コップ10個ぶんくらいの破片が天井まで飛び散る絵にしただとか、楽観視をする女が、決戦間近に「死にたくないんだ、高校生クイズに出たかったし、新婚さんいらっしゃいに出たかった」と日常的なことを語る場面を覚えている。

冒頭書いた通り、少々恥ずかしい設定を含め、まんべんなく、とうとう平たく言ってしまえば「中二病」の創作なので、これ以上思い出さなくとも現状あまり後悔はないのだけれど、それでもやはりその作品自体が残っていないことは若干の寂しさがある。

あるにはあるが。

うーん。


――どのくらい恥ずかしいかって。


……もう一個覚えているシーンがあるのだ。

オープニング、仕事を終えたWDTの面々は、警察の到着を見止めその逃走劇に心を躍らせる。
その時の、セリフ、
「サツめ、意外と早く来やがったな」
「スリルあるレース展開が予想されるぜ!」




「スリルあるレース展開が予想されるぜ!」




人の、口から、セリフとして、




「スリルあるレース展開が予想されるぜ!」




まさにいま逃げようとしている当事者として、





「スリルあるレース展開が予想されるぜ!」




馬鹿野郎か、お前は。

また、心の中にしまいます。『WDT』。
 

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